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スタジオ入りをしたら、いよいよマイクセッティングです。前にも書きましたがドラムセットとは、スネアやシンバルなど様々な楽器集まって成り立っている特殊な楽器です。複数の楽器を同時に録音する必要があるので、エンジニアの腕次第で良くも悪くもなる、録音の大変難しい楽器といえるでしょう。また、マイクの本数によってセッティング位置も大きく変わるので臨機応変に対応しなければなりません。

マイク数2本の場合

この程度の本数の場合、シンプルなのでセッティングにも時間がかからず音像も把握しやすい代わりに音色を作りこむことができないので一発録音や簡単なデモ制作におすすめです。マイク数が2本の場合、大きく分けて2通りのやり方があります。ひとつはオーバーヘッドに左右同品質のマイクを置きステレオで録音するやり方。シンプルでやりやすいですが、バスドラの音が比較的弱くなり、全体的に高域が強調された音色になってしまいます。シンバルは音量が大きいので、マイク自体も高めにセッティングし、バランスを取る必要があります。録音後に50Hz〜100Hz辺りをブーストするとバランスが良く聞こえます。もうひとつのやり方はドラマーの真上にひとつめのマイクをセットし、もうひとつをバスドラ付近(バスドラから1mくらい)にセッティングするやり方。トップをモノラルにする代わりにバスドラを強調し、レンジのバランスを取る手法です。この時注意したいのはマイクの距離ですが、バスドラ側のマイクをあまり近くしすぎると低音が強調されすぎ、聞き苦しくなりますので、オフ気味にセッティングすると良いでしょう。また、トップとドラムとの距離と、同じくらいの距離を保つと位相の心配も少なくバランスが良いでしょう。

マイク数3本の場合

この場合のセッティングは予想できると思いますが、トップステレオとバスドラ補強というやり方、このやり方はかなりリアルな音が期待でき、マルチマイクで録音する際もこの音を基本に音作りします。逆に言えばこのセッティングがうまくいけば、マルチマイクでなくてもある程度きれいな音色を作りこむことができます。また他にも、スネア上に垂直に1本、ライド横からスネアを狙って1本、バスドラに1本。このようなセッティングもジャズなどの録音では使われることがあります。トップにステレオで録音するやり方の場合、バスドラもオフ気味にセッティングしましたが、この場合は若干オン気味にセッティングするケースも多いようです。スネアは演奏者の真上から1mくらいから、ライドは音源から50cmくらいのところから、スネアを狙うようにセッティングしましょう。スネアに関してはハイハットもカバーできるように音を作れるといいと思います。

マイク数3本以上の場合

マイクが3本以上になるといよいよマルチマイク録音となり、多ければ多いほど自由度が増します。もちろん多ければセッティングも難しくなり、音作りも複雑になります。ただ、もしマイク本数に余裕があるのならできるだけ多くのマイクを立てることをおすすめします。なぜなら音作りが複雑になるとは言え、最終的にミックス時に不要なものをオフにしておけば良いからです。マルチマイクは少ないマイクで録音したものも兼ねています。マルチマイクといっても4本や5本で録音することは少なく、せっかくマルチマイクで録音するなら一気に8本以上使いましょう。8本あれば各タムタムや、ハイハットにもマイクを立てることができるので、通常のセットならほぼすべてのパーツをカバーすることができます。スタンダードな8本のセッティングでは、トップx2、ハイハット、スネア、タムx2、フロア、バスドラが一般的です。本数に余裕があればスネアとバスドラにも2本ずつマイクをセッティングできれば理想的です。では次のページで具体的にマイクにのセッティング例を見ていきましょう。


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